高級フルーツとしても知られているメロンの魅力は濃厚な甘さとみずみずしさですが、それだけではありません。
体に必要なビタミンCや葉酸、カリウムなどの栄養素もたくさん含まれています。

この記事では、メロンの魅力やおいしい食べ方や食べ頃の見分け方をご紹介します。

メロンの旬の時期は「初夏(6月頃)」

メロンの旬は、一般的に初夏(5月~7月)とされています。特に6月が最も多く出荷される時期です。

品種や栽培地域によっても異なりますが、比較的気候が温暖な九州地方では4月ごろから収穫が始まります。関東地方では5月ごろから、7月ごろからは東北・北海道と、旬の時期は北上していきます。

旬の時期を迎えるとケーキやゼリーといった加工品も、メロン味のものが多く出回ります。ただし、メロンはハウス栽培なども行われているため、実際には年中栽培されており、年中出回っています。栽培技術も進歩しているので、旬の季節以外でもおいしいメロンを食べることができますね。

もちろん、旬の時期が最も多く出回りますし、価格的にも、手に入りやすい価格になるのは旬の時期だと言えます。

メロンの主な産地

主な産地は茨城県、熊本県、北海道で、この3県で全国のメロン生産量の半分以上を占めています。(次いで山形県・青森県があります。)特に茨城県は、24年連続で生産量日本一を誇るメロン王国です。

メロンの産地は、「水はけの良い土壌」と「昼夜の寒暖差」という条件を持つ砂丘地域が多いです。

【メロンの収穫量 ※2021年】
上位3県で収穫量全体の半数以上を占めます。特に茨城県は24年連続生産量1位を誇るメロンの大産地です。

  • 茨城県:36,500トン (全国シェアは驚異の25%!)
  • 熊本県が25,400トン
  • 北海道が20,400トン

メロンに含まれる栄養素・どんな人がメロンを食べると良いか

メロンには様々な栄養素が含まれています。また含まれる栄養素によって、どういう悩みや特徴を持つ人がメロンを食べた方がいいかを解説します。

主要な栄養素】

  • ビタミンC: 皮膚や粘膜の健康維持、免疫力向上に役立ちます。
  • カリウム: 高血圧予防、むくみ解消に効果があります。
  • 葉酸: 細胞の生成や再生を助けるビタミンB群の一種で、妊婦さんにもおすすめです。
  • 食物繊維: 整腸作用があり、便秘解消に役立ちます。特にペクチンという水溶性食物繊維が豊富です。

【その他の栄養素】

  • β-カロテン: 赤肉メロンに多く含まれる抗酸化作用のある成分で、体内でビタミンAに変換されます。視力維持や免疫力向上に役立ちます。
  • ククミシン: タンパク質分解酵素で、消化を助ける働きがあります。

【こんな人はメロンを食べた方がいい!】

  • 高血圧の方: カリウムが豊富なので、ナトリウムの排泄を促し、血圧を下げる効果が期待できます。
  • むくみやすい方: カリウムには利尿作用があり、体内の余分な水分を排出するのを助けます。
  • 妊婦の方: 葉酸は胎児の神経管閉鎖障害のリスクを低減するため、妊娠初期に特に重要な栄養素です。
  • 便秘気味の方: 食物繊維が豊富なので、腸内環境を整え、便通を改善する効果が期待できます。
  • 美肌を目指したい方: ビタミンCはコラーゲンの生成を助け、シミやそばかすを防ぐ効果があります。
  • 夏バテ気味の方: カリウムや水分が豊富なので、夏バテによる疲労回復や熱中症予防に役立ちます。
  • 貧血気味の方: 葉酸は赤血球の生成を助けるため、貧血予防にも効果があります。

ただし、メロンは果糖が多く含まれているため、糖尿病の方や血糖値が気になる方は、食べ過ぎに注意が必要です。

美味しいメロンの選び方

メロンの選び方

・均等の取れたきれいな形のものを選ぶ
・ずっしりと重みのあるものを選ぶ
・果皮の状態がよいものを選ぶ

果実の形が均等で、きれいな丸みを帯びているものがおいしいメロンの証拠です。また、持ってみてずっしりと重みがあるものは、実が詰まって果汁や甘みが凝縮されています。

果皮の状態もおいしいメロンを選ぶ大切なポイント。ネット系は網目がきれいに盛り上がったもの、ノーネット系はスジや斑点がなく、なめらかな状態のものを選ぶとよいでしょう。

メロンの食べ頃

メロンは熟すと甘い香りがして、お尻の部分に弾力が出てきます。そっと触って底の部分が少しへこむくらいが完熟のタイミングです。ネット系メロンは追熟すると、果皮が黄色みがかった状態に変化します。

ツル付きのメロンはツルがしなびてきたら食べ頃です。まだ完熟していなければ、涼しいところに置いて追熟させましょう。

メロンの保存方法

メロンの保存方法は完熟しているかしていないかで異なります。まだ食べ頃ではないメロンは、追熟させることで果肉が柔らかくなりジューシーな味わいを楽しめますよ。追熟中と完熟後の正しい保管方法と、食べ切れない場合の冷凍保存方法について紹介します。

未熟な(追熟の)メロン:常温保存

まだ食べ頃ではないメロンは常温保存すると追熟が進み、おいしく食べられるようになります。直射日光が当たらない涼しい場所に置いて、数日間保存しましょう。箱入りのメロンは箱の中の湿気で底の部分が腐る原因となるため、箱から出して保存します。

甘い香りが強くなり、底の部分に弾力が出てきたら完熟のタイミングです。

完熟したメロン:冷蔵保存

完熟したメロンは、それ以上追熟が進まないように冷蔵庫に保管します。追熟が進み過ぎると果肉の食感が悪くなる原因に。ペーパータオルで包みポリ袋に入れ、野菜室に保管して、2~3日以内に食べ切るようにしましょう。

メロンはほかの野菜や果物の熟成を促すエチレンガスを発生させるため、袋の口を密封して保存します。

食べきれなかったメロン:冷凍保存

完熟したメロンは賞味期限が短いため、なるべく早めに食べ切りましょう。食べ切れない場合は冷凍保存をする必要があります。

完熟したメロンを食べやすい大きさにカットして、切り口を密封するようにラップで包み、冷凍保存用の袋に入れて保管すると、
3週間程度は保存可能です。

半解凍してシャーベット状にして食べてもおいしいですが、ミキサーにかけてジュースやピューレにするのもおすすめです。

まとめ

メロンは初夏に旬を迎えるフルーツです。4月ごろから店頭に並び始め、6月から7月にかけてが収穫のピークです。この記事で紹介したおいしいメロンの旬や選び方、正しい保存の仕方を参考に、メロンの持つ味わいを楽しみましょう!